『将来とつながる今を一生懸命歩む』
平成22年卒業 星野貴之
大学を卒業して10年、卒業後の福岡転勤で仲間を作ったのは 慶應とソフトテニス、前職の社長に覚えてもらった機会も慶應とテニス。会社を設立した時に 援助をしていただいたのも部の先輩と体育会の先輩。そして、その後投資をしていただいたご縁も慶應とソフトテニス。
当時、下手ながらも勝ちたくて、練習をしてきましたが、辛くとも努力を継続すること、試合における緊張感や集中力のコントロール、自己調整、メンタル、相手との駆け引き、現役部員、OBの皆様とのチームプレーなど、大学4年間の体育会で学んだ事は今日における仕事を行なっていく全ての基礎に通じています。そして私は色々なご縁も重なり、仕事にも大きな動きをもたらしています。私の今は、この大学4年間がなければ成り立ちません。
そして、仕事の緊迫した世界から解放されるのも、高校生を指導したり、先輩方と話したり、自分自身がプレーしたりと、未だお世話になっております。
当時の自分には、このように運命がつながっていく事はもちろんわかりません。結果的にこうなったという事です。しかしながら、一生懸命努力し自分と向き合った事が、未来の something special を生むのだという事に振り返って気づきました。 日本の未来のために、挑戦し応援されるような人間性豊かなリーダーが一人でも、この素晴らしい場所から生まれていくことを期待しております。
プロフィール 星野貴之 平成22年卒業
ユアマイスター株式会社 代表取締役
慶應義塾高校卒
2010年慶應義塾大学経済学部卒業
楽天株式会社入社 2016年より現職
2015年から2019年 慶應高校ソフトテニス部監督
『指示はあったのか、なかったのか』
平成7年卒業 伊藤利尋
日大アメフト部のタックル問題を巡り、学生スポーツがかつてない注目を浴びています。『古い指導のやり方』『そうやって強くなった』と指摘されていますが、もう四半世紀も前になる自分自身の選手時代はどうだったか…。
確かに怖い先輩の存在や、今考えると非科学的とも言える厳しい練習はありましたが、歯を食いしばって頑張ることへの『納得感』を失ったことは無かったように思います。
(ちょいちょいサボったりもしました。スミマセン!)
平昌五輪スピードスケート1500mで、金メダル最有力とされながら銀メダルに終わった高木美帆選手は、『悔しさは?』という私のインタビューにこう答えました。
『これまで4年間努力したプロセスに納得しているので満足です。』
無論、結果を求めて努力するからこそ、そのプロセスが輝くのですが、これは現役の皆さんにとっても同様だと思います。
今自分を少しでも高めようと努力されている毎日の取組が、他では得難い貴重な財産になるはずです。
最終的な結果は、その輝きをくもらせるものではありません。
“中途半端”なレベルだったボクが言うのですから間違いないはずです。
自ら努力することの大きな意義を信じて…是非頑張ってください。
プロフィール 伊藤利尋 平成7年卒業
フジテレビ アナウンサー
兵庫県立長田高等学校卒
1995年法学部政治学科卒業
フジテレビ入社
主に情報番組やバラエティ番組を担当
『つながりから得られるもの』
平成12年卒業 増山 啓
多くの諸先輩方が仰られている通り、慶應義塾体育会ソフトテニス部を卒業することは、「大切なつながり」の始まりであり、一生涯の財産となるものと思います。勝利という一つの目的を共有し、共に切磋琢磨した時間はチームメイト、OBOG関係者とのつながりを深めることとなり、自分の中に“ホームポジション”を作ることとなります。
プロとして仕事をするようになり、グローバルな市場において混沌とした社会の中で成果を挙げ続けていくことが求められる時代、様々な局面で難しい判断をタイムリーに行っていかなければなりません。ソフトテニスのワンプレーと同じく、決断は毎回自分で下さねばなりませんが、テニスコートを離れてもどこかで“つながり”を感じることで、勇気を持った決断をすることが出来ます。この“つながり”がさらに強固なものとなり、より多くの社会を創るリーダーが輩出されることを心から期待しています。
プロフィール 増山 啓 平成12年卒業
三菱重工業株式会社 リスク管理室 リスクマネージャー
東京都立大泉高等学校卒、2000年理工学部卒業、東京海上火災保険入社
チューリッヒ保険会社を経て2017年より現職
2004年~2011年 男子部監督
『GIFT~慶應義塾大学体育会ソフトテニスからの贈り物』
平成2年卒業 伊賀真理
大学を卒業して28年経ちました。卒業生の方から「卒業してからの方がもっと慶應を好きなるよ」とお聞きしたことがありますが、私自身、まさしくその通りになったと実感しています。
大阪ガスや大阪府という1万人を超える大組織の中でも同窓の先輩からは温かく接していただきましたが、独立起業した際には、三田会の存在がとても心強く感じました。塾員と言うだけで、初対面の方からもまるで、昔からの知り合いの様に接していただいたことには、感謝を通り越して驚きにも似たような気持になりました。
現役時代、当時の総監督は「学生スポーツとは学生がスポーツするのだ。勉学とスポーツを両立することに意味がある」とよく言われました。ソフトテニスをするだけならば、もっと強い大学、もっと恵まれた環境が他にもあるかもしれません。でも、それらに比べ物にならない「何か」が慶應にあると信じています。それは、慶應に学び、体育会で汗を流した者だけが受け取ることができる「贈り物」ではないでしょうか。そして、その贈り物に、現役時代には気が付かなくても、きっと卒業してから気づくことでしょう。さらに何十年たっても、輝きが変わることない貴重な贈りものなのです。
プロフィール 伊賀真理 平成2年卒業
株式会社マーチ代表取締役
兵庫県立姫路西高卒、1990年経済学部卒業、大阪ガス入社、2006年株式会社マーチ設立。
2009年から3年間、大阪府にて橋下知事のもと広報参事を務める。
2012年より現職復帰。